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襲色目(かさねのいろめ) 稜線山海回帰07
春まじかの如月、如月は、寒さで着物を更に重ねて着ることから、「着更着(きさらぎ)」とも、気候が陽気になる季節で「気更来(きさらぎ)」とも、そして草木が生えはじめる月で「生更木(きさらぎ)」とか、様々な解釈があります。単純明快でストレートな色彩も好きですが、私にはこの季節様々な色合いが重なり合っての色彩がとても好きです。それはまるで日本古来からの考え方、かさねのいろめの考え方。薄い絹の衣を幾重にも重ねて表現する色彩文化であり、日本独特の配色美を感じられるのはこの如月の季節と思うのです。その表現を因島大橋にかけての撮影に入りました。なぜここにと・・・ここには私の原風景があり、その想いをもっての撮影地にしました。想い出と瀬戸内海の光景とそこに在る時間を織り込んで。
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