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胎内回帰
石見の国と、出雲の国の国境にある三瓶山は、『出雲国風土記』が伝える「国引き神話」に登場する大山と共に登場する山です。この山は男三瓶山、女三瓶山、子三瓶山、孫三瓶山と、太平山、日影山の6つの峰で総じて三瓶山と呼ばれます。もうお分かりかと思います。父と母と子と孫そして太陽と月を意味しています。国造りの最も大切な意味合いを持っています。私はそれを重ねてこの地に立ちます。大山は屈強な男性的な山でありますが、ここ三瓶山は観世音菩薩の姿に似た女性的な山のとして私には写ります。満月の月明かりは山の稜線を浮かび上がらせ、満天の星はクリスタルの音色の奏でるかのようにも感じてきます。私はこの光景に母を重ねています。
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